2014年4月1日火曜日

クラフト・エヴィング商會とノース・マリン・ドライブ


街のなかでも、川沿いでも、山の近くでも行く行く先で急激に見かけることができるようになった桜の花びらの淡い桃色。そのうっすらとしたピンク色が、物の見事な青空に映えるエイプリルフールの昼間。

わずか一ヶ月程前は、東京の街がこんなに淡いパステル調に彩られるとは思えないぐらいに、その街並が白い世界だったことをふと思い返す。そして、真っ白なたくさんの雪が積もる中、長靴を履いて芦花公園近くにある世田谷文学館で観た「クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」のことも。たしか3月30日までだったから、もう終わってしまったのかな。もう一度か二度ぐらいは観にいきたかったぐらいなのだけれど。

この展覧会の図録をはらりはらりとめくりながら、出展されていたくすりと笑えるユーモアと繊美感と空想力に満ちあふれたあんなものやこんなものの数々をあらためて思い出す。

それと館内の白い壁に展示されていたベン・ワットの「ノース・マリン・ドライブ」のジャケットのことも。

このアルバムは、ずっとずっと聴き続けている一枚。ぼくが今持っているのはロバート・ワイアットとのコラボレーション作品「サマー・イントゥ・ウィンター」全5曲が追加収録されたコンパクト・ディスク盤。その昔持っていたアナログ盤は引越のタイミングかなにかの際に他のレコードやCDと一緒に手放してしまった。

「ノース・マリン・ドライブ」というと、ぼくが大好きなバンドであるビーフラワーのアルバム「グローサリー・アンドロメダ」のラストに明るくも暗くもない程よい余韻を残す形で収録されている同名曲のこととか、その曲へのリスペクトを込めてメロディが丁寧に紡がれた細海魚氏のソロアルバム「TOKOSHIE」に収録されたこれまた同名曲のことだとか話がエンドレスなドーナツ・トークになってしまいそうだ。そんなわけで、このタイトル曲2曲についてはまた近々別の機会で語ることにしよう、とかそんなことを春にしてぼくは想う。

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